財務指標の計算式・意味
(当期−前期)÷前期×100(単位:%)
企業力Benchmarkerでは、売上高・経常利益・総資本・従業員数について前年比を計算します。それ以外の財務数値を使っても構いません。
マイナスになる可能性のある経常利益のような財務数値は分母を絶対値にします。
売上高・経常利益は増加であれば、総資本・従業員数は減少であれば緑色ゾーンに表示されます。
なお、「成長とは総合評価が200点に近づくこと」と定義していますので、「増加率」の財務指標については統合計算した親指標は出しません。
財務指標の理解の基礎知識
増加率は、財務数値の種類によって読み取るメッセージが異なります。
売上高や経常利益は業績を示し、総資本は、投資や財務の変化、従業員数は投資や経営方針を反映します。
以下の4グラフは、松屋の経常利益増加率、売上高増加率、総資本増加率、従業員増加率です。
黄色の〇は2021年です。この期は経常利益増加率、売上高増加率がマイナスで業績が悪化していますが、総資本増加率・従業員増加率はマイナスで、業績悪化の調整をかけているとがわかります。
分母・分子の詳説
分母
分母:前期財務数値
マイナスになる可能性のある経常利益のような財務数値は分母を絶対値にします。
分子
分子:当期財務数値−前期財務数値
時系列の動きをどう読むか
以下の4つのグラフはオンワードホールディングスの経常利益増加率・売上高増加率・総資本増加率・従業員増加率です。
経常利益増加率・売上高増加率が低調であった2021年まで、総資本増加率・従業員増加率はマイナスで、身の丈に合わせて凌いでいるように読めます。
2022年から増益、2023年増収となり、総資本増加率・従業員増加率のグラフも上向きました。
転換点を迎えたのかもしれません。
複数の増加率の指標を時系列に読むことで、大まかな流れを把握できます。
詳細は営業効率、生産効率、資産効率など関連する財務分析指標で確認します。
他の財務分析指標との関係性
他の財務指標との関連は時系列での動きをどう読むかと同様です。
以下の4つのグラフはオンワードホールディングスの経常利益増加率・売上高増加率・総資本増加率・従業員増加率です。
経常利益増加率・売上高増加率が低調であった2021年まで、総資本増加率・従業員増加率はマイナスで、身の丈に合わせて凌いでいるように読めます。
2022年から増益、2023年増収となり、総資本増加率・従業員増加率のグラフも上向きました。
転換点を迎えたのかもしれません。
複数の増加率の指標を時系列に読むことで、大まかな流れを把握できます。
詳細は営業効率、生産効率、資産効率など関連する財務分析指標で確認します。
まとめ
- 1 前期からの増減を見ます。
- 2 どの財務数値にするかは分析する人が選択します。
- 3 複数の増加率を合わせてみる、時系列でみることで会社の動きが読めます。
- 4 「倒産から遠ざかること」を成長と定義するので、増加率や初年度比を統合して成長性という親指標は作っておりません。
企業の成長は「倒産から遠ざかること」と定義した指標。