財務指標の計算式・意味
当座資産合計÷流動負債合計×100(単位:%)
当座資産=現金預金+売上債権+有価証券+その他当座資産
当座資産は流動性の高い(=すぐに現金化できる)資産をいいます。
高ければ良い指標。
財務指標の理解の基礎知識
貸借対照表の負債(右側)は流動負債と固定負債に分けられます。
負債は将来返済を迫られますが、早いもの、ゆっくりなもの様々で、早いものは流動負債、ゆっくりなものは固定負債の区分に分けられます。
流動負債は1年以内に返済を迫られる債務です。
その債務に対してどれくらいの準備があるかは流動資産を確認します。
貸借対照表の資産(左側)は流動資産と固定資産に分けられます(繰延資産もありますが取り上げません)。
資産(左側)は資金の運用状態を示しますが、運用形態によって流動性は様々です。
流動性は「支払のしやすさ」です。
当座資産は流動資産の中でもすぐに現金化する資産を言います。
下記の図を見て下さい。当座資産は現金預金を含む現金化しやすい資産を言います。
分母・分子の詳説
分母
分母:流動負債
主に1年以内に返済する予定のある短期の負債
分子
分子:当座資産
当座資産=現金預金+売上債権+有価証券+その他当座資産
当座資産は流動性の高い(=すぐに現金化できる)資産をいいます。
時系列の動きをどう読むか
以下のグラフはソーダニッカの流動性財務指標・数値グラフです。
上のオレンジ色の折れ線グラフが当座比率で、流動比率の折れ線グラフとほとんど変わりません。
その差は棚卸資産その他ですので、それらが少ないのは下の面グラフを見ればより明確にわかります(灰色面グラフ)。
当座資産は10年間を通じて多いことがわかります。
他の財務分析指標との関係性
当座比率は現金預金比率に影響を受け、流動比率に影響を与えます。
現金預金は当座資産に含まれ、当座資産は流動資産に含まれるためです。
当座資産=現金預金+売上債権+有価証券+その他当座資産
流動資産=当座資産+棚卸資産+その他流動資産
以下のグラフはソーダニッカの流動性財務指標・数値グラフです。
3指標が連動しているところが確認できます。
上記グラフでは当座比率と現金預金比率の差が多く、面グラフでは売上債権・有価証券などの当座資産が多いことがわかります。
下記グラフはソーダニッカの資産効率の財務分析指標です。
売上債権回転期間は4カ月程度から8カ月に増加しています。
まとめ
- 1 当座資産は現金預金の次に流動性の高い資産です(当座資産に現金預金を含む)。
- 2 当座比率が高ければ短期資金繰りが良いといえる。
- 3 有価証券の増加は価格変動リスク・売上債権増加は資金負担と貸倒リスクを負います。
- 4 当座比率は資産効率と関連します。
複数の短期資金繰りの財務指標を統合した指標。