財務指標の計算式・意味
計算式・意味
資本効率(単位:ポイント)は株式会社SPLENDID21の独自指標で、一般的な財務分析指標ではありません。
複数の資本利益率(利益÷資本×100)の財務分析指標を統合して1本のグラフにして赤緑の判別をおこなっています。
緑色ゾーンであれば良、赤色ゾーンであれば否、天井値(4ポイント程度)であれば最高水準、底値(-4ポイント程度)であれば、悪すぎることを示します。
一般的には黒字が良く赤字が悪いといわれますが、利益は売上総利益・営業利益・経常利益・当期純利益など複数あり、どの利益の赤字が問題なのかは個人の判断によります。
資本は総資本、自己資本などがあります。
黒字であっても資本利益率1%で満足する人もいれば5%でも不十分と思う人もいます。
一方、財務分析指標は他の財務分析指標に密接に影響を与えるためその影響も勘案しなければなりません。
資本効率は、複数指標や人の感覚の差等を統合し1本のグラフで示され、緑色ゾーン・赤色ゾーンにプロットされます。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。各親指標は業種別に判別計算しております。
セイコーグループ事例
以下のグラフはセイコーグループの資本効率です。
通期緑色ゾーン低い位置にありますが、2017年2021年悪化し翌期反転しました。
資本効率の低調と時々の悪化を把握します。
財務指標の理解の基礎知識
投下資本に対してどれくらい儲かるかに関連する財務分析指標を重みを付けて統合しています。
-4~4ポイントで評価されます。
通常、企業を見るときの人間の思考順序は、
「経営はどうなっているか、何か問題はないか、どうすれば良いか」の順番です。
経営はどうなっているかを企業力総合評価で把握したのち、親指標を確認し何か問題はないかを特定します。
どうすれば良いかは更に資本効率の財務指標・数値で特定します。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。
分母・分子の詳説
分母
該当なし
分子
該当なし
時系列の動きをどう読むか
右肩上がりは改善、右肩下がりは悪化、緑色ゾーンが良、赤色ゾーンは否です。
資本効率は変化を捉えることが大切です。
増減するポイント数、期間、うねり、傾向・反転も含め時系列で捉えます。
以下のグラフはセイコーグループの資本効率です。
通期緑色ゾーン低い位置にありますが、2017年2021年悪化し翌期反転しました。
資本利益率が全体的になぜ低調か、反発力の存在を把握します。
他の財務分析指標との関係性
以下はジョルダンの資本効率、財務指標グラフ・表です。
2014年は天井値でしたが悪化トレンドで2023年赤緑ゼロ判別地点になりました。
総資本経常利益率、純資産経常利益率、純資産当期利益率も悪化トレンドです。
資産合計は5,151百万円から5,705百万円、純資産合計は4,003百万円から4,660百万円です。
しかし、経常利益は612百万円から67百万円、当期純利益は380百万円から-196百万円激減しています。
資本効率は投下資本があまり変化しないのに利益が激減した為悪化しました。
資本は資産となって運用され売上高を生み利益を残しますので売上高・利益額(つまり営業効率)を見れば原因がわかります。
つまり営業効率の影響を受けます。
以下はジョルダンの営業効率、財務分析指標グラフ・表です。
減収の中、販売費及び一般管理費を減らすことができず、売上高営業利益率を大きく悪化させたのが原因です。
また資産と売上高の関係つまり資産効率の影響も受けます。
まとめ
- 1 資本効率は資本の活用して利益を上げているかどうかを業種別にジャッジし1本の折れ線グラフにしています。
- 2 赤色ゾーンであれば否・緑色ゾーンであれば良・天井値であれば最高水準・底値であれば悪すぎるを意味します。
- 3 人は経営について「どうなっているか、何か問題はないか、どうすればよいか」の順で考えます。資本効率は何か問題はないかに答える指標です。
- 4 時系列に考察することでその会社の反発力を読むことができます。
総資本を使ってどれくらい経常利益を上げたかを評価する指標で、資本効率の下位の財務指標の1つです。