財務指標の計算式・意味
計算式・意味
流動性(単位:ポイント)は株式会社SPLENDID21の独自指標で、一般的な財務分析指標ではありません。
複数の流動性の財務分析指標を統合して1本のグラフにして赤緑の判別をおこなっています。
緑色ゾーンであれば良、赤色ゾーンであれば否、底値(-3ポイント程度)であれば、悪すぎることを示し、天井値(3.5ポイント程度)であれば、十分であることを示します。
一般的には業界平均より良ければよいといわれますが、流動比率・当座比率・現金預金比率など複数ありどの財務指標に重要性を感じるかは個人の判断によります。
また、現金預金比率50%でも問題と感じる人もあれば、30%でも問題なしと思う人もいます。
一方、財務分析指標は他の財務分析指標に密接に影響を与えるためその影響も勘案しなければなりません。
流動性は、複数指標や人の感覚の差等を統合し1本のグラフで示され、緑色ゾーン・赤色ゾーンにプロットされます。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。各親指標は業種別に判別計算しております。
積水ハウス事例
以下のグラフは積水ハウスの流動性です。
青信号領域の天井値近くを推移しています。比較的変動はありますが、十分良い状態といえるでしょう。
財務指標の理解の基礎知識
流動性に関連する財務分析指標を重みを付けて統合しています。
-3~3・5ポイントで評価されます。
通常、企業を見るときの人間の思考順序は、
「経営はどうなっているか、何か問題はないか、どうすれば良いか」の順番です。
経営はどうなっているかを企業力総合評価で把握したのち、親指標を確認し何か問題はないかを特定します。
どうすれば良いかは更に流動性の財務指標・数値で特定します。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。
分母・分子の詳説
分母
該当なし
分子
該当なし
時系列の動きをどう読むか
右肩上がりは改善、右肩下がりは悪化、緑色ゾーンが良、赤色ゾーンは否です。
流動性は変化を捉えることが大切です。
増減するポイント数、期間、うねり、傾向・反転も含め時系列で捉えます。
以下のグラフは日本コークス工業の流動性です。
赤色ゾーンから大きく変動しがら浮上ししたのち失速します。
安定した緑色ゾーンに行くことが重要です。
他の財務分析指標との関係性
流動性の親指標は流動性の財務指標の影響を受けます。
以下は日本コークス工業の流動性、財務分析指標グラフ・表です。
赤色ゾーンから脱却するため、大きく変動しながら改善トレンドですが、失速しています。
流動比率が高くて140%程度で100%を割り込むこともあります。
流動性は資産効率や営業効率に関連します。
日本コークス工業の流動性と資産効率の関連を見てみましょう。
上記流動性財務数値の面グラフの灰色を時系列で追いかけてください。
灰色の部分は棚卸資産その他ですので、2022~2023年、これらが急増していることがわかります。
下の資産効率財務指標のオレンジ色のグラフは棚卸資産回転期間ですが、そのころ急激に悪化していることがわかります。
棚卸資産額が急激に増加しているのでしょう。
流動性と営業効率の関連は示しません。
まとめ
- 1 流動性は短期資金繰りの巧拙を業種別にジャッジし1本の折れ線グラフにしています。
- 2 赤色ゾーンであれば否・緑色ゾーンであれば良・天井値であれば最高水準・底値であれば悪すぎるを意味します。
- 3 人は経営について「どうなっているか、何か問題はないか、どうすればよいか」の順で考えます。流動性は何か問題はないかに答える指標です。
- 4 時系列に考察することでその会社の反発力を読むことができます。
短期資金繰りの代表的財務指標です。深く読むことでその会社の財務戦略を読み取ることができます。