販売費及び一般管理費合計とは
販売費及び一般管理費とは、企業が商品やサービスを販売し、事業を運営するためにかかる費用のことです。損益計算書(PL)においては、売上総利益から販管費を差し引いたものが営業利益となります。
販売費及び一般管理費の合計は総額であり、内訳があります。販売費は販売活動に係る費用で、広告宣伝費、販売促進費、運賃発送費、販売員の給与手当などが含まれます。一方、一般管理費は事業運営に係る費用で、役員報酬、事務職員の給与、オフィス賃貸料、通信費、水道光熱費、減価償却費などが該当します。
事業の運営に必要なコストですが、効果を測定し、無駄を省くことで営業利益を確保することが可能です。
財務諸表分析手法 販売費及び一般管理費合計
販売費及び一般管理費合計は売上高と連動するため、金額のみを財務諸表分析で利用するというより、売上高販売費及び一般管理費比率を分析するのが良いでしょう。
下記「併せて読みたい」をご覧下さい。
販売費及び一般管理費合計はどこに載っているか
いざ「販売費及び一般管理費合計について自分で分析しよう!」と思ったときに、まず気を付けるべきなのが開示の有無です。
前提として、販売費及び一般管理費合計は損益計算書の区分の一つです。
開示の有無は会計基準によって異なるため、本稿では解説していきます。
日本基準を採用する企業の場合
販売費及び一般管理費合計は、損益計算書(PL)の本表で開示されています。
PL本表では、営業利益の上に記載されています。

米国会計基準を採用する企業の場合
次に、米国会計基準を採用する企業について説明します。米国基準では、「販売費及び一般管理費」として表記されているものが合計額ですが、日本基準に合わせて研究開発費も販売費及び一般管理費に含め、合計額とします。
例えば、以下のケースでは、販売費及び一般管理費合計は884,849百万円となります。

IFRSを採用する企業の場合
次に、IFRSを採用する企業について説明します。
販売費及び一般管理費合計は、「販売費及び一般管理費」と記載されている金額になります。研究開発費が別に記載されている場合はこれを加算します。

まとめ
- 1 販売費及び一般管理費とは、企業が商品やサービスを販売し、事業を運営するためにかかる費用。
- 2 財務分析では売上高販売費及び一般管理費比率を使うとよい。
- 4 米国基準・IFRSでは研究開発費を独立掲記している場合が多く、販売費及び一般管理費に加算して合計額となる。
販売費および一般管理費比率について詳しく説明しています。

- 企業の成長が無料で一目でわかる
- 上場企業4000社、非上場企業1000社の最新の分析結果