財務指標の計算式・意味
計算式・意味
営業効率（単位：ポイント）は株式会社SPLENDID21の独自指標で、一般的な財務分析指標ではありません。
複数の売上高利益率（利益÷売上高×100）の財務分析指標を統合して1本のグラフにして赤緑の判別を行い、儲かるか否かを示します。
緑色ゾーンであれば良、赤色ゾーンであれば否、天井値（５ポイント程度）であれば最高水準、底値（-5ポイント程度）であれば、悪すぎることを示します。
一般的には黒字が良く赤字が悪いといわれますが、利益は売上総利益・営業利益・経常利益・当期純利益など複数あり、どの利益の赤字が問題なのかは個人の判断によります。
黒字であっても売上高利益率1％で満足する人もいれば5％でも不十分と思う人もいます。
一方、財務分析指標は他の財務分析指標に密接に影響を与えるためその影響も勘案しなければなりません。
営業効率は、複数指標や人の感覚の差等を統合し１本のグラフで示され、緑色ゾーン・赤色ゾーンにプロットされます。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。各親指標は業種別に判別計算しております。
日本触媒事例
以下のグラフは日本触媒の営業効率です。
通期緑色ゾーンの高い位置を維持していましたが、2021年大きく悪化し赤色ゾーンの底値付近になり翌期見事に反転しました。
営業効率の急激な悪化と改善を把握します。
財務指標の理解の基礎知識
儲かるかに関連する財務分析指標を重みを付けて統合しています。
-5～5ポイントで評価されます。
通常、企業を見るときの人間の思考順序は、
「経営はどうなっているか、何か問題はないか、どうすれば良いか」の順番です。
経営はどうなっているかを企業力総合評価で把握したのち、親指標を確認し何か問題はないかを特定します。
どうすれば良いかは更に営業効率の財務指標・数値で特定します。
なお、当社では営業効率・資本効率・生産効率・資産効率・流動性・安全性の同様の指標を親指標と呼んでいます。
分母・分子の詳説
分母
該当なし
分子
該当なし
時系列の動きをどう読むか
右肩上がりは改善、右肩下がりは悪化、緑色ゾーンが良、赤色ゾーンは否です。
営業効率は変化を捉えることが大切です。
増減するポイント数、期間、うねり、傾向・反転も含め時系列で捉えます。
以下は日本触媒の営業効率グラフです。
通期緑色ゾーン上位にありますが、2021年一気に赤色ゾーンに悪化し、翌年反発しています。
問題が起こってもすぐに対処する反発力の強い会社であることがわかります。
他の財務分析指標との関係性
営業効率の親指標は、売上高利益率の財務分析指標の影響を受けます。
以下はベネッセホールディングスの営業効率、財務指標・財務数値グラフ・表です。
2016年に悪化し赤緑色ゼロ判別付近を変動しながら緩やかな改善トレンドです。
2016年の悪化は売上高総利益率と売上高販売費及び一般管理費の悪化のWパンチで売上高営業利益率が急激に悪化したことを示しています。
その後売上高総利益率を戻すことができず、売上高販売費及び一般管理費比率が高止まりしたため回復しませんでした。
営業効率を考察し、財務分析指標をドリルダウンすることで、問題の箇所を特定します。
2015～2016年は売上高当期利益が赤字ですが緑色ゾーンに留まり、2017年営業効率は赤色ゾーンにはまっていますが各利益はどれも黒字です。
赤緑ゾーンは、赤字黒字という単純なジャッジでは決まりません。
まとめ
- 1 営業効率は儲かるかどうかを業種別にジャッジし１本の折れ線グラフにしています。
- 2 赤色ゾーンであれば否・緑色ゾーンであれば良・天井値であれば最高水準・底値であれば悪すぎるを意味します。
- 3 人は経営について「どうなっているか、何か問題はないか、どうすればよいか」の順で考えます。営業効率は何か問題はないかに答える指標です。
- 4 時系列に考察することでその会社の反発力を読むことができます。
営業効率に大きな影響を与える儲かるかを示す財務指標です。
