財務指標の計算式・意味
対象年度÷初年度×100(単位:%)
初年度を100%としたとき、それ以降の年度での増減を示す。
企業力Benchmarkerでは、売上高・経常利益・総資本・従業員数の増減を計算します。それ以外の財務数値を使っても構いません。
初年度の経常利益がマイナスの場合、比較元として不適切であるため経常利益の線グラフは表示されません。
また、初年度が極端に少ないなど異常値の場合は別途考慮して読みます。
なお、「成長とは倒産から遠ざかること」と定義し「総合評価が200点に近づくこと」を把握しますから、「増加率」の財務指標については統合計算した親指標は出しません。
財務指標の理解の基礎知識
初年度比は、会社の癖・方針を表現することが多い指標です。
以下のグラフは、プロルート丸光の経常利益・売上高・総資本・従業員の初年度比です。
経常利益のグラフがないのは、初年度の2014年は経常損失であったため表示していません。
売上高の初年度比から一貫して減収でそれに呼応するように総資本・従業員の初年度比も減少しています。
従業員初年度比>売上高初年度比であることから。減収に伴い従業員を減らしていますが追い付かず、生産効率の悪化が心配されます。
縮小均衡を行っていますが間に合っていないようです。
分母・分子の詳説
分母
分母:初年度財務数値
初年度がマイナス値の場合(例 経常損失)扱いません。
分子
当該年度財務数値
時系列の動きをどう読むか
以下のグラフは小池酸素工業の経常利益・売上高・総資本・従業員の初年度比です。
他の指標より経常利益初年度比が高く、この9年、同社は徹底的に利益追及の姿勢で経営しています。
利益は増収とコストダウンですが、両方成果を出すことを従業員に求められ結果を出しています。
従業員初年度比はむしろ100%を切っており減員して結果を出しています。
従業員が成長している証拠で、生産効率の改善が見込まれます。
総資本初年度比はジワジワ増加していますが、利益が上がっていますので、財務体質(流動性・安全性)の改善があるのでしょう。
他の財務分析指標との関係性
他の財務指標との関連は時系列での動きをどう読むかと同様です。
以下のグラフは小池酸素工業の経常利益・売上高・総資本・従業員の初年度比です。
他の指標より経常利益初年度比が高く、この9年、同社は徹底的に利益追及の姿勢で経営しています。
営業効率の改善か下記営業効率で確認できます。
利益は増収とコストダウンですが、両方成果を出すことを従業員に求められ結果を出しています。
従業員初年度比はむしろ100%を切っており減員して結果を出しています。
従業員が成長している証拠で、生産効率も高位安定でジワリ改善しています。
総資本初年度比はジワジワ増加していますが、利益が上がっていますので、財務体質(流動性・安全性)も安定しているのでしょう。流動性・安全性のグラフを示します。
まとめ
- 1 初年度と比べた増減を計算します。
- 2 どの財務数値にするかは分析する人が選択します。
- 3 複数の初年度比を合わせてみる、時系列に見ることで会社の動きが読めます。
- 4 「倒産から遠ざかること」を成長と定義するので、増加率や初年度比を統合して成長性という親指標は作っておりません。
企業の成長は「倒産から遠ざかること」と定義した指標。