売上高増加率とは

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財務指標の計算式・意味

計算式
売上高増加率 = (当期売上高 - 前期売上高)÷前期売上高×100(単位:%)

売上高が前期と比べてどの程度変動したかを示す指標です。数値が大きいほど、良好な業績を示します。

よく似た指標である『初年度比』は、特定の期を基準とし、その後の各期の売上高の変動割合を示す指標です。

財務指標理解の基礎知識

売上高は、他の指標とのバランスを取りながらも増収が求められる指標です。
売上高増加率は、ゼロ以上であることが求められます

オービック売上高・売上高増加率増加率 10年グラフ

上記はオービックの売上高と売上高増加率のグラフです。
10期すべてで増収を達成していますが、2020年と2021年は売上高増加率が減少しています。
ただし、この2期においては売上高の伸び率が低下したものの、減収にはなっていません。

下記は企業力Benchmarkerの売上高増加率のグラフです。
減収時には赤色ゾーンに沈みます。
減収に対する危機感を持っていただくため、ゼロ以上を青色ゾーン、ゼロ未満を赤色ゾーンとし、注意を促しています。

オービック売上高増加率 10年グラフ
オービック売上高増加率 10年グラフ

売上高増加率の縦軸を確認することが重要です。
プロットされた値が10%以上であったり、他の期と比較して突出している期は、増収につながる取り組みが行われた可能性が高いため、調査を行います。

時系列分析と他の指標・数値との関連性

経常利益増加率のページに詳しく記載していますからそちらをご覧ください。

併せて読みたい

経常利益増加率について説明しています。増加率4指標の関係も詳しく記載しております。

財務指標利用の注意点

経常利益増加率・売上高増加率は、ゼロ以上を青色ゾーン、総資本増加率・従業員増加率はゼロ以下を青色ゾーンと設定しています。
これは、総資本や従業員数が増加する(赤色ゾーンに入る)こと自体が必ずしも悪いわけではありません
しかし、4つの指標すべてが赤色ゾーンに入る期は、企業の健全性に注意が必要であることを示します

まとめ

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山本 純子
山本 純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。企業評価・経営者評価のスペシャリスト。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
山本 純子
山本 純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。企業評価・経営者評価のスペシャリスト。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
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