工具器具備品とは

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財務数値の意味

「工具器具備品」とは、企業が業務で使用する比較的小規模な固定資産を指し、具体的には工具、冷蔵庫やプリンターなどの器具、さらには机や椅子、パソコンといった備品類が該当します。

 

財務指標理解の基礎知識

工具器具備品は、一般的に10万円以上で使用期間が1年以上のものが対象とされ、固定資産として資産計上されます。

資産計上された工具器具備品は、使用に伴って価値が減少していくため、耐用年数に基づいて毎期減価償却を行います。たとえば、パソコンは4年、事務用の椅子は15年といった具合に、資産の種類ごとに耐用年数が税法で定められています。

一方、10万円未満のものや短期間で消耗する物品については、消耗品費としてそのまま経費処理されるのが一般的です。経費処理とは製造原価となるか販売費及び一般管理費になるかです。

このように、工具器具備品は長期使用を前提とした資産であるため、購入時にすぐ費用化せず、資産計上のうえで減価償却を通じて費用配分を行うことが、会計処理上の大きな特徴となっています。

時系列分析と他の指標・数値との関連性

10万円未満のものや短期間で消耗する物品については、「消耗品費」のほか、「備品費」や「事務用消耗品費」などの勘定科目が使われることもあります。

財務指標利用の注意点

時系列分析に加え、減価償却累計額やその他の控除額とあわせて分析することで、有益な知見を得ることが可能です。

併せて読みたい

減価償却累計額等控除額について説明しています。

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山本 純子
山本 純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。企業評価・経営者評価のスペシャリスト。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
山本 純子
山本 純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。企業評価・経営者評価のスペシャリスト。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
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