インタレスト・カバレッジ・レシオ

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インタレスト・カバレッジ・レシオ(Interest Coverage Ratio)は、企業の償還能力を評価する指標の一つで、企業が支払う利息に対して、いかに利益があるかを示す比率です。利益が多ければ多いほど、企業は将来の債務の返済に対する余裕があるとみなされ、投資家や債権者にとって魅力的な企業とされます。

インタレスト・カバレッジ・レシオは、以下の式で求められます。

インタレスト・カバレッジ・レシオ = (営業利益+受取利息+受取配当金)÷ 支払利息

ここで、営業利益は企業が営業活動から得た利益であり、受取利息と受取配当金は企業が受け取った営業外収益を示します。支払利息は、企業が債務者として支払う利息費用です。

 

メモ

支払利息とは、借入金の返済に際して支払われる利息のことです。

例えば、企業が銀行から借り入れをした場合、借入金には借入金額に応じた利息が課せられます。この利息を返済することが、支払利息になります。

また、企業が社債を発行した場合、社債の利息も支払利息に含まれます。社債は債券の一種で、企業が債権者に対して借入金を調達するために発行するものです。社債には定期的に利息が支払われ、償還期日には元本が返済されます。

支払利息は、企業の収益性を判断するために重要な指標の一つとなります。支払利息が多くなるほど、企業の財務状況が悪化している可能性があります。そのため、投資家や銀行などが財務分析を行う際には、支払利息を注視することがあります。

この比率が1以上であれば、企業は利息費用を十分にカバーできており、債務返済の余裕があると考えられます。ただし、業界や企業規模によってこの比率の適正値は異なるため、単にこの比率が高ければ良いとは限りません。

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企業評価・経営者評価のスペシャリスト 山本純子
企業評価・経営者評価のスペシャリスト 山本純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
企業評価・経営者評価のスペシャリスト 山本純子
企業評価・経営者評価のスペシャリスト 山本純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。 多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
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