米テキサス州で、花王は9月に三級アミンの新工場を稼働させます。現地企業と高付加価値製品を共同開発し、関税リスクや輸送コスト・CO₂排出を抑えたサステナブルで競争力ある供給網を構築。データセンター向け防錆剤など新たな需要にも対応し、米国シェアを5割から6割へ、世界シェアを35%から40%へと引き上げを狙います。ケミカル事業を成長の柱に据え、2027年には海外売上8,000億円超を目指す構えです。
財務の面では、2023年まで企業力総合評価が悪化したものの、2024年に持ち直し。要因は営業効率の低下(過去は天井圏)と、その後の回復にあります。売上高は横ばい(青棒)ながら、売上高総利益率(オレンジ線)は悪化。一方、生産効率は上昇。従業員数(青棒)を絞りながら一人当たり売上高を維持し、成長させています。企業力操業評価が高いのは、財務体質の良さゆえ。成長が目立ちにくい10年でしたが、逆に言えば成長余力を蓄えてきた10年とも言えます。
花王の挑戦から目が離せません。
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