今回はマツモトキヨシホールディングスの分析を見てみましょう。
社名の「マツモトキヨシ」は創業者の名前・松本清氏(後の松戸市長、「すぐやる課」で有名)によります。これは、松本清氏が千葉県議時代に選挙対策として、自分の名前を覚えてもらう為、店名に自らの名前を付け、横文字風にカタカナにしたと言われています。恐ろしくインパクトのある社名にご納得いただけたと思います。マツモトキヨシは都市型ドラッグストアを中心に郊外型にも広げ成長してきました。それでは、マツキヨのSPLENDID21による分析結果を見てみましょう。
マツモトキヨシの総合評価です。2007年に悪化成り行き倍率5年がついています(下表○)。危険ゾーンまでの時間軸を表します。2007年までの3年間営業効率が連続下落していることに気づきます。2008年営業効率を反転させ、改善に向かいました。
マツモトキヨシの営業効率を見てみましょう。売上が上がるにつれて売上高総利益率が向上しています。仕入の規模が大きくなれば、割安に仕入れることができるようになります。しかし、営業利益率は悪化トレンドといえます。
関西に郊外型店を展開するキリン堂のSPLENDID21による分析を見てみましょう。
マツモトキヨシに比べ、総合評価は低調です。悪化成り行き倍率が2005年に5年2007年に4年がでています。安全性が安定しないため、営業効率の乱高下がダイレクトに総合評価に響きます。
キリン堂の営業効率を見てみましょう。売上高総利益率は23から26%台へと改善トレンドです。マツモトキヨシが25から27%台へと改善トレンドですから善戦しているといえます。
売上119%の増加に伴い総資本も毎期増加します。しかし、自己資本が追い付かず長期借入金で手当するため安全性が脅かされています。
まとめ
業界再編など物々しい表現も多い中、自社を固めることの難しさを教える比較分析です。書面が足りません。
SPLENDID21NEWS第33号【2008年8月15日発行】をA3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。