米中対立で話題のHuawei(ファーウェイ・1987年設立)は、ICTソリューションプロバイダーとして、通信事業者、企業、コンシューマーのお客様に、ICTソリューション、製品、サービスを提供しています。170を超える国や地域で事業を運営し、世界人口の3分の1の人々のニーズに応えています。160か国以上の出身者からなる18万人を超える従業員を擁し、各国で約70%の従業員を現地採用しています。
2010~2019年12月期までの10年を診断してみました。
多数の日本企業と比較して、最近の日本企業全般的に言える共通の問題点をHuaweiはもっていません。中国企業なのですから当然と言えば当然です。
日本企業の経営は、同業他社の経営戦略、動向やその財務数字が大きく影響を受けています。同じことをすれば問題点も共通し、結果としての財務数値が発表され、その財務数値が業界平均となり・・・この繰り返しに陥っているのではないでしょうか。
Huaweiの企業力総合評価は高位安定しています。安全性(財務体質)も安定して青信号領域にあります。営業効率(儲かるかをジャッジ)は、10期ほぼ天井値をつけています。それでいて資産効率は右肩上がりなのです。
これが、今の日本企業に少ない。
Huaweiのような動きになろうとすれば、適正な投資をして、充分な売上を上げ、利益を出し、財務体質を改善しつつも適正投資で、財務体質が上げ止まるも、充分な売上を上げ、利益を出し・・・の善循環が起こっています。
財務分析は、大きく管理と経営の2層に分かれています。
【管理の財務分析】
「売上高販管比率高すぎますね」「コストダウンしましょう」よくあります。
【経営の財務分析】
成長しているかを軸に、善循環・悪循環を捉え、企業に横たわり、その会社さえ知りえない優位性や課題を抽出し、戦略策定の基礎を得る財務分析です。SPLENDID21のベースはこれで、管理の財務分析は経営のそれを実施した後、ドリルダウンして行います。
後者でHuaweiを読めば、資産効率を起点とした善循環が長期にわたりまわっていることが分かります。残念ながら、日本の多くの企業は資産効率を起点にした悪循環に陥っています。
各社の経営状況は個々ぞれぞれです。悪循環なのか善循環なのか、起点がどこか、またどこをどう循環するかは個々それぞれなのに、それを把握ができていません。
日本では資産効率を起点とした悪循環に陥る「戦略」が大流行りしています。
日本病にかかっている企業サンプルを探したら、1つ目がそれでした。企業名は示しませんが、優良企業と言われる巨大企業です。他のサンプルは示しませんが、ほぼこれと同じ傾向があります。
Huaweiの逆の悪循環をなぞって下さい。単純な逆にはならない筈ですが。
まとめ
なぜ、Huaweiは善循環を起こせたか。なぜ日本企業は軒並み悪循環に陥るかを定量的に読み解くためにはドリルダウンをします。紙面の都合で記載しません。
編集後記 コラムはWEB発表なのになぜ紙面?現在メインのコラムは旧SPLENDID21NEWSとしてA3新聞でした。今もコラムはA3いっぱいに書くことを基本にしています。悪しからず (^_-)-☆ 文責JY 〒541-0052 大阪市中央区安土町1-6-19 プロパレス安土町ビル7階D号 株式会社 SPLENDID21 tel 06-6264-4626 ✉ info@sp-21.co.jp https://sp-21.com |
HuaweiのZoom解説会をします。
2020年8月27日木曜日19:00~20:30(質問のある方は~21:00)
Huaweiの善循環をドリルダウンしてその成長の秘密を探ると共に、日本企業の悪循環を解説します。
海流を理解しなければ、魚がどこから来るか分からないのと同じように、会社に横たわった循環を理解しないままの流行りの戦略実施がいかに無意味であるかを解説します。
日本企業との対比では、コロナ禍で業種的に厳しくとも、それを克服している企業を取り上げます。
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このコラムを、SPLENDID21NEWS第177号 【2020年8月15日発行】として、A3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。