SPLENDID21NEWS第1号では株価とM&Aについてとりあげました。中小企業でもM&Aが身近になってきた今日、誰もが関心を持っていますね。企業経営者からの問い合わせが特に多かったです。今M&Aに無関心な経営者はいないのかもしれません。
企業はゴーイング・コンサーンといわれても常に革新を行い、企業価値を創造していることが前提です。しかし、中小企業では、人の一生のように、ライフサイクルがあると考えた方が現実的です。
下は「企業のライフサイクルと人のライフサイクルを天秤に架けないとM&Aで大きな損失を出しますよ。」警告する図です。
ポイントは
企業価値をいつも正確に把握していること 社長がしっかり決断すること 買い手に躊躇させない経営を心掛けること ではないでしょうか。
そのためのスキームをご用意しております。関心をお持ちの方はご連絡下さい。info@sp-21.co.jp
さらに詳しく
企業価値をいつも正確に把握していること・・・・
売却価格の決定はコストアプローチ、マーケットアプローチ、インカムアプローチと大まかに3種類あります。コストアプローチ(会社の財産を時価で評価し、それに事業を続けていったらどれくらいの収益が上るかを暖簾として追加計上)は乳牛の解体価格に生乳売上の利益を何年か分乗せたような評価で、「なんでそうなの?」、マーケットアプローチ(同業他社の市場価格を参考)は、「どうして他人の評価で自分を評価するの?」、インカムアプローチは「予測や見込みの介入する余地が大きすぎない?」という感じ。企業に内在する価値、企業遺伝子や実力を正確に評価したいですね。
社長がしっかり決断すること・・・・
人生を掛けて育ててきた会社を手放す意思決定はなかなかできないものです。でも、他社がどうやってM&Aを成功させたか、どんな会社が失敗したかを予め良く知っておくことが情に流されない決定を行わせます。
買い手に躊躇させない経営を心掛けること・・・・
買いM&Aで怖いのは、大きなリスクがあとから出てくること。きちんとした経営を日ごろから心がけていれば売りに出す時あわてなくても良いし、買い手も安心してくれます。
導入事例・・・・優良企業の後継者難のケース
売上高25億の中小企業A社が後継者難から売りのM&Aを考えていました。A社の分析結果は下記のとおり。総合評価は170ポイント超で営業効率が天井を打ち続けている優良企業である。上場企業で診断結果が似た会社はプレナス(総合評価160・営業効率天井)でした。
プレナス(東証1部)
株価 3,150円
1株あたり利益 110.6円
1株株主資本 1079.04円
株価収益率 29.02倍(連)
株価純資産倍率 2.97倍(連)
A社
売上高25億円の中小企業(40,000株)
当期利益 204,081千円
純資産 1,810,018千円
税引き後経常利益平均 135,000千円
時価純資産価額 2,475,000千円
プレナスとの比較で推計株価を出してみましょう。
A社1株あたり利益 5,102.03円
⇒145,318.67円(推計株価)
A社1株株主資本 45,250.45円
⇒132,097.90円(推計株価)
両者平均して138,707.05円(推定株価)
138,707.05円×40,000株=5,548,280千円
SPLENDID21の評価では企業の生体価値に近い数字が計算され、通常の評価24億円をはるかに超える55億円の評価額となり、良い買い物であることを買い手に訴求しました。プレナスとA社の比較をもとにM&Aでの売却価額交渉に臨み、結果、有利な交渉を行い売主に喜ばれました。
補足説明
総合評価が高位安定的で、営業効率が天井を打ち続けていることは、SPLENDID21で優良企業のパターンの1つです。営業効率が天井を打つということは常に革新を起こす企業であることを証明しています。
SPLENDID21NEWS第2号【2006年1月15日発行】をA3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。