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売上高利益率が振るわないコジマの不祥事

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回は、廃家電不正処理問題で経済産業省と環境省に家電リサイクル法違反で是正勧告を受けたコジマです。77,000台の廃家電がメーカーに引き渡されず、行方不明になっています。顧客から受取ったリサイクル料金は2億7000万円にのぼり、顧客からの返還請求に応じるようです。

 

コジマ分析

2007年12月5日、環境、経済産業両省は家電リサイクル法違反で同社に2度目の是正勧告をした。引き渡し義務に違反した廃家電の台数では過去最多になるという。  環境省リサイクル推進室によると、2004年4月~今年9月までに同社が顧客からリサイクル料を受け取って引き取った約372万台の廃家電のうち、エアコン5万4537台、テレビ1万7769台、冷蔵庫2313台、洗濯機2126台がメーカーに渡っていませんでした。同省は、こうした不適切な処理は、同社の226店舗のほぼすべてで行われていたとみています。

企業のコンプライアンス(法令遵守)の重要性がクローズアップされてきていますが、新聞をにぎわせているのは、賞味期限偽装や、コジマのようなコンプライアンスのはるか以前の問題が多くあります。短期的には企業のコストを削減したり、流動性を良くするなどの効果はあるのかも知れません。しかし、その「付け」は今期以降に必ず廻ってきます。コジマは大きな代償を払うことになるでしょう。

コジマ株価グラフ

総合評価は青信号を低位置で安定しています。しかし、営業効率は2006年までの急回復から反転して2007年は赤信号領域に戻ってしまいました。5年間を通して営業損失が毎期連続して出ているのに驚きます。営業外収益の仕入割引で経常利益に戻しています。

コジマ売上高利益率グラフ

コジマ売上高利益率時系列データ

ライバル企業ヤマダ電機と売上高総利益率で6.06%、売上高営業利益率で4.96%差があります。

ヤマダ電機・ケーズ比較データ

「ヤマダ電機は利益率の高い商品を売るのが上手い」といえます。

まとめ 

どんな業界にも勝ち組がいます。その勝ち組は攻めも守りも強いことが特徴です。家電量販店で攻めに弱いところはありません。あっちこっちの店で潰し合いの戦いをしています。守りに強い企業は利益率の高い商品をどう売るか、ムダをなくすにはどうすれば良いかなど効率性の追求をします。

間違っても不正な利益を得て「シランプリ」では済まされません。

SPLENDID21NEWS第25号【2007年12月15日発行】をA3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。

sp21news025コジマ

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Picture of 山本純子
山本純子
株式会社SPLENDID21 代表取締役。企業評価・経営者評価のスペシャリスト。多変量解析企業力総合評価「SPLENDID21」というシステムにより、通常の財務分析ではできなかった経営全体を「見える化」するシステムを提供。 近年では様々な企業が本手法を利用して莫大なデータより有用な情報を引き出し、実際の経営に役立てています。 代表者プロフィールはこちら
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